子どもの習い事を始める年齢は、一般的に3歳から5歳頃が最も多いと言われています。この時期は、子どもが自分の興味を持ち始める重要な時期とされ、さまざまな経験を通じて心と体を育むことができるとされているのだとか。小学生の兄妹を育てている筆者が幼児期にはじめたリトミックやその他の習い事についてお話させていたただきます。
3歳は親子リトミックを

筆者の子どもたちは、長男は小学6年生に、長女は小学4年生になりました。兄妹共通で、幼稚園入学前に親子リトミックをやってみたのが最初の習い事です。児童館で手遊びなどの音楽に触れる遊びを楽しそうにしていたので、近くのスーパーの中に入っている親子リトミックをはじめてみました。
この教室は受講費以外必要なものはなく、とてもお手軽に始めることができました。内容は8分音符に合わせてカスタネットをたたくなど、音楽的な要素は毎回あるのですが、総合的に身体を動かす要素も大きかったです。プレ幼稚園まで自宅から遠く、通わせることができなかったので、先生の動きをマネしたり聞いたりするといった、集団生活に慣れてもらいたいという目的もありました。費用面でもプレ幼稚園より好条件でした。

実際に習い事が始まると、ペーパークラフトを作成する時間が毎回あり、プレ幼稚園さながらの経験をすることができましたたし、クリスマスや七夕など季節を感じられるイベントも多くあり、受講者全員の誕生日も祝ってくれたので、とても有意義な時間を過ごせました。
何かに特化した内容というよりも、総合的な内容だったことで、得意なことや苦手なことを客観的に見つけてあげられたのがよかったかなと思います。
お母さんと一緒でないとできない子、少し恥ずかしがり屋な子、元気に走り回っている子など、いろいろな子と一緒に同じことをやるのもいい経験になりました。対象年齢が幼稚園入学までと決まっていたためか、ピアノ教室への勧誘などがなかったのもポイントが高かったです。
ちなみに子どもたちに小学生になってからリトミックをやっていたことを覚えているかたずねてみると、見事に覚えていないのだそう!親としては少し寂しい気もしますが、親子一緒にはじめた初めての習い事として大切な思い出になっています。
幼稚園に入ってからはスイミングとピアノ、フットサルを

幼稚園に入ってからは、スイミングとピアノ、フットサルを習いはじめました。すべて5歳の年中さんになってからです。幼稚園ママのネットワークでいろいろな情報が入ってきたり、「一緒にやろう」という雰囲気もあったりしましたが、一番は習い事に付き添う親と我が子の関心度を大切に選びました。
幼稚園時期の我が子は、習い事の体験会へ行かせるとたいていなんでも「やりたい」というタイプだったので、安易に行かせず、事前に的を絞って体験会へ参加させていました。また、実際に通うことを決めた習い事は父母にとって経験のある習い事だったので、フォローしやすかったというのも大きな決め手です。
長く続けていて思うことは3つです。
- ・受講費だけで決めないほうがいい
- ・通わせやすさは優先して
- ・適性を見ていいタイミングではじめる
受講費が安いけれど振替ができないというパターンもあります。風邪をひきやすい子などは振替ができる習い事も検討してみてください。
指導者がいい・魅力的なスクールだけど遠方の習い事は、調べればたくさん出てくる時代です。遠方の習い事は送迎する親への負担が大きくなるので、ある程度、子どもの興味が明確になっている場合におすすめしたいです。指導者のいいスクールは、周りの親も熱心で子どもも上手なことがあるので、よくも悪くも刺激を受けるでしょう。また、その習い事関連に詳しいお母さんが必ずいるので、他のスクールの検討などリアルな情報を得られる可能性も高いです。
習い事を続けていく中で、上手な周りの子に圧倒されることもたくさんありましたが、我が子にとっても「習い事をしてきた」という自信はあったはずです。できないことができるようになったという経験や、学校で習い事をやっていたおかげで褒められた経験があったことで、違った事にもチャレンジするきっかけになったと信じています。
焦って習い事をはじめなくてもOK

子どもたちに習い事をさせてきた筆者が言うのも恐縮ですが、焦って習い事をしない選択も有りだと思います。我が子たちが大好きになった習い事は、小学校高学年からはじめたミニバスのバスケでした。両親は共に未経験で正直、幼稚園時代には想像もしませんでした。
ただ実際に参加している子どもたちを見ていると、今までの習い事の経験は十分活かされていると感じています。フットサルではチームプレーの動きが、スイミングは今では何キロと泳いでいるようなので体力がついたと思います。やはり、技術的には小さな頃から始めている周りの子の方が上手ですが、無理に焦って小さなときに決めなくても、大きくなってから始めることもできるんだなといま改めて実感しています。ただ、大きくなると上手な人の中に入れない…という子もいるので、個性とタイミングはお子さんそれぞれに合わせてあげるといいでしょう。
ともあれ、「身体が大きくなってから始められる習い事もある」と少し肩の力を抜いて、小さな頃は特別習い事をしなくても、公園でお友達とボール遊びをしたり、アスレチックで遊んだり、絵を描いたり虫の観察をしながらたくさんの経験をするだけでもとても価値があると思います。
子どもの「やりたい」を大切に
筆者の周りでは「やらせたい」という母親の想いから習い事を始めているパターンもあるのですが、実際のところはあまり長く続いていないように感じます。お子さんによる適性やタイミングを見極めるのはなかなか難しいですが、子ども本人がやりたいこと・好きなことに一緒に向き合い、背中を押せたら親として嬉しいですよね。子どもの個性や親のスケジュール、地域、家庭環境によって最適な習い事はさまざまですが、参考になったら嬉しいです。