
日差しが気持ちの良い季節になりました。
この気候が安定した時期に合わせて、運動会が開催される地域も多いのではないでしょうか。
運動会といえば、かけっこをしたり、みんなでダンスをしたり、体を使った競技がたくさんありますよね。子どもたちは「少しでも早く走りたい!」「かっこよく踊りたい!」「競技で勝ちたい!」と思っているはず。
実は、そんな気持ちに応えるために、親がしてあげられることがあるんです^^
本記事では、体軸ファシリテーターという資格をもつママライターがおすすめする、運動能力がアップする体軸体操をご紹介します!
目次
体軸体操って何?

※アクションブックより
「体軸体操」とは、予防医学に基づき、正しい体の使い方を身につけることができる身体作りのための体操プログラムです。
体軸体操をすると、身体の感覚が研ぎ澄まされ、自分の身体をイメージ通りに動かしやすくなり、運動能力が向上しやすくなります。その他にも、体の軸が整うことで自然と姿勢が良くなったり、体を効率よく動かすことができて疲れにくくなったり、怪我の予防や集中力の向上などにも影響を与えます。
「体軸」とよく似た言葉に「体幹」がありますが、「体幹」は胴体部分の筋肉や骨格を指し、姿勢や動作の安定に関与するものを指します。一方「体軸」は、頭から足までの体の中心線のことを指し、動作の軸やバランスの基準となる概念を示しています。
体軸体操のポイントは、全身に14ヶ所ある「スイッチ」と呼ばれる場所に触れながら体を動かすこと。全部で17つのアクションがあり、慣れてくると10分以内で全身を整えることができます。
以前は、運動神経の良さは遺伝が大きく影響していると思われていましたが、近年では多様な動きを経験することで運動能力を伸ばすことができるということがわかっています。特に5〜12歳頃はゴールデンエイジと呼ばれ、運動能力が大きく伸びる時期だと言われています。
子どもの体力低下が叫ばれる現代。動きやすい身体作りをすることで、より運動が楽しくなり、スポーツへのやる気もアップします!さらにはたくさん動くことで体力や自信もつき、健康な体も手に入りますよ。文部科学省にも認定されている体軸体操で、楽しみながら親子で身体作りをしてみましょう^^
体軸体操をやってみよう!
ここでは、17つの体操すべてを紹介することはできませんが、なかでも運動会前におすすめしたいアクションを6つご紹介します。
▶︎ 足首アクション

まずは片方の足を持ち、内くるぶしから親指を除く指4本分、上にあがったところのアキレス腱側を手の指で軽くおさえます。ここが「アキレス腱スイッチ」。そのまま足首を10回程度くるくると回しましょう。反対向きにも回します。反対側の足も同様にやってみましょう。
片足でバランスがとりにくい場合には座った状態でやっても大丈夫です。
体を支える足首を整えることで踏ん張ったり、切り返しをしたり、色々な動きがスムーズになります。他にも「足裏スイッチ」、「ひざうらスイッチ」、「ももうらスイッチ」などもありますので、あわせて行うことで足全体の動きが変わり、より早く走れるようになりますよ!
▶︎ ヒップウォーク
足の付け根の少し凹んだところにある「そけいぶスイッチ」を押しながらヒップウォークを行います。ポイントは、骨盤をしっかりと立てて座り、膝は曲げずに進むこと。足の付け根から足を前に出すようなイメージで、おしり歩きで進んでみましょう。20歩程前に進んだら、後ろにも進みます。
この「そけいぶアクション」を行うことで、早く走るために重要な大腰筋が機能しやすくなります。走るのが遅い子は特に、この大腰筋がつかえていないことが多いので、「そけいぶスイッチ」で大腰筋を活性化させましょう!
▶︎ みぞおちアクション

早く走るために重要なインナーマッスル、大腰筋はみぞおちから足の付け根に向かって伸びています。そのため「みぞおちスイッチ」を刺激することで、さらに大腰筋を使いやすくしていきましょう!
おへそから指4本分上にあがったところにある「みぞおちスイッチ」を両手でおさえながら、力を抜いて身体を丸めます。次に頭の方へ向かってみぞおちを引き上げるイメージで胸を開きます。これを5回程繰り返しましょう。
▶︎ 4の字アクション

片足立になり、足で「4の字」を作ります。あげた足のくるぶしからまっすぐおりた足の裏を20回程こぶしでたたきましょう。これを左右両方行います。
4の字アクションをすることで重心が正しい位置に戻り、しっかりと立つことができるようになります。足は身体を支える土台。重心がぶれていると疲れやすく、姿勢も悪くなります。姿勢を整えて動きやすい身体を作りましょう。
▶︎ マウンテンロケット

両足を肩幅に広げたら「そけいぶスイッチ」をおしてまっすぐ下にしゃがみます。
つま先は外側に向け、ひざが内側に入らないように肘で広げます。手は胸の前で合わせ、しゃがんだ状態でおしりを前後左右上下に軽くゆらします。このとき、かかとは必ず床につけておいてください。背中も丸まらないように気をつけましょう。
ロケットが発射するように、3・2・1の掛け声に合わせてまっすぐに体を伸ばします。この時も、かかとはつけたままです。腰が反らないよう、まっすぐ伸びることを意識しましょう。
しっかり伸びたら両手を下ろして、ひざの力を抜きましょう。これを3回繰り返します。
マウンテンロケットでは股関節や骨盤周りの柔軟性を高めることで、より動きやすい体になります。
▶︎ レッグアクション

片手で「みぞおちスイッチ」をおさえ、もう片方の手で「そけいぶスイッチ」をおさえます。
そのまま、「そけいぶスイッチ」をおしている側の足をもちあげます。あげたら、床にまっすぐストンと足をおろしましょう。これを10回繰り返し、左右を入れ替えて反対の足でも10回行います。
このレッグアクションで体幹と股関節の連動が良くなるため、走る時のフォームが改善され、より早く走れるようになりますよ。
体軸体操の効果を実感しよう!
ここでは6つのアクションを紹介しましたが、以下のリンクでは17つすべてのアクションを紹介しています。
参考:https://www.youtube.com/watch?v=M1_GfaNxh40
全部やらなくてももちろん効果はありますが、すべてやった方がより効果は高くなるので試してみてくださいね^^
さて、せっかく体軸体操をやるなら「運動能力が本当にアップしたのか」が気になるところですよね。
体軸体操の効果を実感するために「クロスステップ」で体力測定をしてみましょう。

その場で足を前後に動かし、10秒間で何回素早く入れ替えられるかを測ります。
体軸体操をやる前と後とで回数を数えて比較してみてくださいね。3.4回くらい増えていると体軸が整って体が動きやすくなっているのがわかります。多いと10回近く記録が伸びる人もいますよ。
クロスステップ以外にも、体が軽く感じたり、姿勢が良くなったりという変化もあるので親子でお互いにチェックしてみてくださいね♪
まとめ
体軸体操は、簡単な動きで体の軸を整え、姿勢や運動能力がよくなる体操です。子どもだけでなく、大人にも効果がありますので家族みんなでやるのがおすすめです♪
運動会前の準備体操にぴったりな体軸体操ですが、日頃から習慣化しておくとさらに体の変化が実感できます。いつでも道具を使わずにできて、自分自身で自分の体を整えることができるのが体軸体操のいいところのひとつです。
ぜひ親子でやってみてくださいね^^