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2025年09月30日

思春期の会話が続かない…『別に』と返す子どもへの接し方と解決法

多くの思春期の子どもには、親に対して「別に」「ふつう」しか言わなくなる時期があります。
せっかく「学校どう?」と聞いても「別に」で会話が終了。
親としては、拍子抜けするやら、少し寂しいやら…。
今回は、「別に」で終わりがちな思春期の子どもとの会話を育てるヒントを、実体験を交えてお伝えします。

「別に」の背景にある子どもの心理

実は、「別に」はただの反抗ではなく、自立心や気持ちを守るためのサインなのだとか。
思春期になると、親に全部を話す必要はないと感じたり、自分でも感情をうまく言葉にできなかったり…。
ときには「否定されたくない」「心配させたくない」という気持ちから、あえて話さないこともあるといいます。
私自身も、子どもの言葉の裏にある心理を知ることで、「別に」という返事だけでも、順調に成長している証拠だと前向きに受け止められるようになりました。

「別に」を回避する声のかけ方・質問の仕方

続いては、私が意識するようにしている「子どもへの声のかけ方」や「質問の仕方」をご紹介します。
一番のポイントは、「なるべく具体的に話を振ること」です。
例えば「学校どう?」といった漠然とした質問は、「別に」で終わってしまいがち。
それを避けるために、「授業で使うノートは足りてる?」「一番ノートの減りが早いのは数学?」など、具体的に聞くようにしました。
具体的な質問を投げかけることで、「もう少しでなくなるかも」や「違う、理科」など、プラスアルファの答えを引き出しやすくなります。
そこからは少しずつ、「元素記号って覚えるの面倒じゃない?」と会話を広げていくこともできます。
もちろん、途中で黙ってしまうこともあるし、「うるさい」と強めに返されることも。
でも「まあそういう時期だよね」と思うようにしたら、こちらも気持ちが楽になりました。

ちなみに福岡県立大学の研究によれば、中学生は親子の会話が減っても、親が関心や見守りを示し続けることで「ここは自分の居場所だ」と感じられるそうです。
この研究結果からも、大切なのは会話の量よりも、安心していられる空気なんだと腹落ちさせることができています。

世代間ギャップにも要注意⁉親の思い込みや決めつけが「別に」を生むことも

他にも、良かれと思ったつもりの一言が、結果的に「別に」という返事を引き出してしまうこともありました。
私が「あ、言い方を間違ったな」と思ったのは、タブレットを見ていた子に「なにしてるの?」と声をかけたとき。
返ってきたのは「別に」という答えでした。
わたしはてっきり、動画でも観ているのかと思ったのですが、実は子どもはタブレットで課題を確認していたのでした。
子どもからしたら「遊んでると思われた」「ちゃんとやってるのに否定された」と感じたのかもしれません。
「学校からの連絡や教材は紙、タブレットやスマホは余暇のもの」という親世代と、「生活のあらゆることがデジタル」の子ども世代の感覚の違いが、すれ違いを生むのだと痛感した出来事です。

失敗から学ぶ思春期の子どもとの会話

他にも、子どもへの声かけで「これはちょっと違ったな」と感じたことはいくつもあります。
例えば、ある時いきなりテストの点数の話をしたら、それ以来しばらく口を閉ざされたケース。
子どもの立場からしたら、「点数や順位にしか興味がないのか」と思ったかもしれませんよね。
「もっと別の聞き方があったな」と反省しました。

また、小学校の友だちの名前を出したときに、嫌な顔をされたこともあります。
こちらとしては懐かしくて聞いただけでも、本人からすると「過去を持ち出された」「今の自分を分かってもらえてない」と感じたのかもしれません。

何度も失敗を重ねている私ですが、一方で、子どもが自分から話してきたら、耳を傾けて不満やグチも受け止めるようにしている点は、親子の会話をつなぐ助けになっている気がしています。
親子の会話は日々の小さな工夫の積み重ねから。心が折れそうになることももちろんありますが、今はそんなふうに考えながら、子どもの成長を見守っています。

子どもの話を上手に聞くコツは、別の記事でも書いています。
よかったらご覧ください。

まとめ

思春期の「別に」は、親を拒絶しているのではなく、成長の証です。
ムリに話を引き出さなくても、子どもはちゃんと親の存在を感じています。
大事なのは「あなたに関心があるよ」「大切に思っているよ」というメッセージが伝わること。
反抗期は必ず終わります。その時にまた話せるようになるための「土台作り」だと思って、焦らずに見守っていきましょう!

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