
食中毒は一年を通して起こりうる病気ですが、とくに注意したい時期は梅雨。食中毒と聞くと飲食店で発生するイメージですが、家庭でも十分起こりうることです。実は私も以前生ガキにあたって酷い目にあったことがあります…食中毒から家族を守るために、原因を知って、家庭でも予防していきましょう!
目次
食中毒が発生しやすい時期と原因

食中毒の主な原因は以下の通りです。
・細菌…カンピロバクター、ウェルシュ菌など
・ウイルス…ノロウイルスなど
・寄生虫…魚介類に寄生するアニサキスなど
・自然毒…きのこ、野草、ふぐなどに含まれる天然の毒
・化学物質…ヒスタミン、薬品(漂白剤)など
細菌性の食中毒は、梅雨(5~6月)と夏(7~9月)の高温多湿で細菌が増えやすい時期に多発します。カンピロバクターは生肉や加熱が不十分な食品、ウェルシュ菌は大量に作ったカレーやシチューの鍋底で繁殖します。
ウイルス性の食中毒は冬(12~3月)に流行します。そのほとんどはノロウイルスによるものでカキのような二枚貝から感染します。
アニサキスなどの寄生虫、自然毒、化学物質による食中毒は一年を通して発生するので注意が必要です。
「つけない」「増やさない」「やっつける」で食中毒を予防しよう
▶︎ 「つけない」対策法

食中毒の感染対策では、原因となる細菌やウイルスを持ち込まないことが大切です。
忙しかったり急いでいたりすると、丁寧に手洗いができていないことが意外と多いです。
まずは、正しい手洗いの方法を知っておきましょうね。
〈正しい手洗いの手順〉
1.流水で手を洗う
2.洗浄剤を手に取る
3.手のひら、指の腹を洗う
4.手の甲、指の背を洗う
5.指の間(側面)、股(付け根)を洗う
6.親指と親指の付け根を洗う
7.指先を洗う
8.洗浄剤を流水でしっかり流す
9.清潔なタオルやペーパーで手を拭き乾燥させる
10.アルコール消毒をする
特に調理前や食事前、生ものに触れる前後はしっかりと手洗いしていきましょう。
▶︎ 「増やさない」対策法

食品中の細菌を増やさないために、室温で長時間食品を放置しないようにしましょう。食中毒を引き起こす細菌やウイルスは高温多湿を好むため、約20℃で増殖しはじめ、35~40℃で活発になります。
そのため、食品を購入したらできるだけ早めに冷蔵庫か冷凍庫に入れるようにしましょう。
食品を温かいまま冷蔵庫に入れたり、冷蔵庫の中に物を詰め込んでしまったりすると、冷蔵庫内の温度が上がり、食中毒のリスクが高まるので注意してください。
▶︎ 「やっつける」対策法

細菌やウイルスのほとんどは熱に弱いため、食品に付着していても加熱をすれば死滅します。調理をする時は食材の中心部までしっかりと火を通すことが大切です。
火の通し方のポイントは以下の通りです。
・食品の中心温度が75℃以上で1分間以上加熱すること
・ノロウイルスの場合、80~90℃以上で90秒の加熱が必要
大人と比べ小さな子どもは免疫力が低く、食中毒にかかりやすいので、十分加熱するようにしましょう。
また、使用した調理器具や食器は塩素系漂白剤で消毒をすると効果的です。
まとめ

今回は家庭でできる食中毒の対策をご紹介しました。高温多湿になる梅雨は、細菌やウイルスの温床になりやすい季節です。食中毒から自分や家族を守るためにも、「つけない」「増やさない」「やっつける」の予防法を身に付けて、しっかりと対策をしていきましょうね。